水の都の流れ星

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今年も

なにやら年々ナマケモノ度が増している今日この頃。
よくない傾向とは知りつつ、経験にもとづく予断と偏見にとらわれ、
「どうせ○○だからさー」と勝手に決め付けて何も行動を起こさない。
いやーそれじゃだめだよねー、とは思いつつも、
実際に自分の予断を超えてはっとする出来事も最近少なくて。

毎年恒例、7月第三土曜日の、レデントーレ教会の花火大会も、
今年こそもう引退で、家の近所でのんびりすごしてやる、
だってどーせまたあんな感じの花火で、こんな雰囲気で、もういいよ、とか思ってました。
同じように考え、暑いし観光客で溢れかえる街が嫌で、山に避難する地元民も多いのです。

でも、おっとっとがボリビア関係者を呼びたい!
今年だけどーしてもお願いします、ってことで、
またしてもアヒル丸焼きにして行ってきましたよ。
主賓は、ボリビア旅行で1ヶ月みっちりお世話になった家のご主人。

例のごとく汗だくになりながら料理をなんとか終わらせ、
いつものメニューがいつもの味になんとかなり、
カメラを用意、でもどうせほら、ちょっと絵柄が違う程度のああいう写真ならもういいかな、
なあんて、記念写真用に、普段使いのコンデジしか持たずに出かけました。

花火が始まって、花火のプログラム内容自体はうーん?普通?で、
でも、隣の船のへさきに、5歳から8歳ぐらいの子供が3人、
腹ばいになって見とれているのがかわいくて、つい撮影モードに入りました。
でも、船が揺れるので、なかなかちゃんと撮れない。
あーもう、だめかなあとあきらめる前の最後のだめもとで、
脇ぴしっと締めて違う方向狙ってみると…

red2010forB.jpg


だから、決め付けてあきらめたらそこで終わりなんだよ、
ほらまた1枚でも多く撮らないと。
  1. 2010/07/19(月) 09:21:18|
  2. 綺羅亭日乗
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2段ベッドの幸せ

ご無沙汰してます。
あいも変わらず元気です。
こんな年まで何の問題もないって、実はとても恵まれているのかも、と思う日々です。

さて、すっかり動物日記になっておりますが…本日もおつきあいください。

ビンゴはすっかり元気です!な外見です。
が、実は4月早々また肺炎で入院して、今回はこの前ほどじゃないけど5月いっぱい投薬してました。
イングリッシュブルは、2歳過ぎまで成長が続くそうですが、
彼もすっかりマッチョな一見おじさん顔になりました。

occhian.jpg


…そういう品種なのでおじさん顔に見えることも多いけど
実は普段はすごく甘えた子供顔です。

stobene.jpg


あちこちで若くして死んでしまったブルちゃんの話を聞くにつけ、
一歳半を迎えたのは奇跡的、ということをつい忘れそうになる幸せ。

彼はすでに30㎏を超え、胴体が椅子の脚の間にぴったりはまる太さになりました。
気候がすっかり暑くなってからは、フローリングやら大理石の床がひんやりで、
わたしが座っている椅子の脚の間にはさまって寝るようになりました。
自分の座る姿勢もほめられたもんじゃないけど、
寝ている犬を起こさないよう立つのも、アクロバティックな技が必要です。

で、6月26日土曜日に、隣町パドヴァからこんな子がやってきました。

figdorme.jpg


親友とーごがいなくなってもちろんとても淋しかったけど、
以前犬の飼育法本を買うついでに買った、猫飼育法の本に、
「もしかしたら明日はもういないかもと思いなさい」とあってドキリとし、
最後の日々、とてもかわいがって十分に別れを告げることができたので、
同じ本に「亡くなった猫が幸せだったのなら、もう一匹また幸せにしてあげて」とあった言葉を、
とても素直に思い出すことができたからです。
ゆりも、なんだかとても淋しそうな顔をしていたし。

でも、同じ色とか模様は、とーご思い出しそうで避けようと思っていたし、
おっとっとは「こんどこそ♀で!」とか言ってたので(♀ならいいのか、猫でも(笑)
そのつもりで、新聞記事で見つけた、パドヴァの動物愛護ボランティアの人の家に行きました。

そういう事前に決めたことは、ぜんぜん違った方向に流れるのがわたしの人生のようで(笑)
行くなり、お世話係の人に、この子をもらってほしい!とロックオンされました。

おなかに@マークがあるアメショ風うずまき猫で、とーごとは違うけど似た色と模様だし、
男の子だし、
わたしが一番問題だなと感じたのは、
他の(18匹!)子猫はみんな人間を怖がらずに寄ってくるのに、
こいつだけがすばやく逃げて隠れてしまうので、
家に着いたら動物全員でお出迎え!が普通のうちの家風(え?)に合わないかもとか。

でも、ボランティアさんもやっとのことで彼をつかまえると、
すごく甘えっ子でのどを鳴らしまくり、わたしに渡すと
彼は初めてとは思えないリラックス振りで、一気にお互いマッチしてしまいました。

「この子は、一匹だけママとかなりひどい状況で保護されたので、
とても怖がりだけど、たくさんの愛情ともう一匹の猫が必要なのよ」
というのが、わたしを飼い主に決めた(苦笑)理由だそうです。
他の子たちもかわいかったけどね…

そんなわけでうちにやってきた子猫約2ヶ月半。
顔が小さく、耳が大きく、でも目は小さめで、手足胴体しっぽがとても長いイマドキの子。
頭もとてもいいらしく、とーごもゆりも入ろうともしなかった場所を楽々突破で、
ときどき変なところからひょいっと顔を出します。
ひとり遊びをしながらときどきかなり長時間後ろ足だけで直立しています。

不必要な状況なのに一目散に逃げていく小さな姿は、猫というよりは、
ベネチア名物大ドブネズミ「ぱんてがーな」そっくりで、
わたしが仮にそう呼んでいると、おっとっとから「それはないだろう」と苦情がはいり、
めずらしく理詰めで名前が決まりました。

「フィガロ」
そうそう、あのオペラの主人公。
モーツァルトの「結婚」よりは、
ロッシーニの「セビリアの理髪師」のイメージで。
神出鬼没、策略家だけど、自分で罠にはまってどたばたする、ダサいけど憎めないやつ。
曲が頭にあるせいで、おっとっともわたしも、
「ふぃーがろふぃがろふぃがろふぃーがろーぉー♪」とか呼んでしまいます。

で、ひょいと抱き上げると、これが今までの猫にない甘えっぷり。
いらない長袖Tシャツの袖をしばり、胴体の部分でくるんでおくと、
ごろごろいいながらいつまでもそこにいます(最長3時間・最後はわたしが根負け(苦笑)。
「手乗り文鳥」ならぬ「乳乗り猫」。
まあ乗れるうちは乗ってるがいいさ。
最近はPCに向かうとき、足元にビンゴがはさまり、胸元にはフィガロが乗り、という、
人間2段ベッドの幸せ。

もちろん初対面は「見た目が10割」だから、
最初は性別や毛の色を気にするわけだけど、
性格も動きも、まったくどの猫にも似ていない、「うちのフィガロ」なのでした。

yoroshiku.jpg

「どうぞよろしく!」

  1. 2010/07/08(木) 11:59:14|
  2. 動物の話
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その後

皆さんお元気ですか。
ベネチアも今日は雪です。
軽くアクアアルタも来そうです。
ここ数日、とても寒いのは日本と同じです。
風がとても強いのは、ロシアからの寒気団とアフリカからのシロッコがぶつかってるそうで。

あれだけ大騒ぎなログを残したんだから、犬のビンゴがどうなったか、
報告義務があるとは思ってましたがつい怠けてました。

とーごのことでも皆さんにお悔やみ&お気づかいいただきありがとうございました。
12歳半は、現代の家猫としてはあまり長寿を保ったとは言えず、
ビンゴを家族に加えたことでストレスかけちゃったかなという後悔はあります。

でも、毎日とーごがソファーに寝転がって、
「うるさいししつこいしふがふがんが~」と言いながら、
ビンゴの額のしわしわを甘噛みすると、
ビンゴ本人はちょっと困った顔ながらも、それが嬉しくてされるがままなのを思い出すと、
で、人間としてあやかりたいようなPPK(ぴんぴんころり)な最期だったのを思い出すと、
それなりに幸せな一生だったのではないかと思っています。
飼い主としては「ここの子でよかった」と思ってもらいたい、それが究極の願いです。

さて、ビンゴは幸せなんだろうか。
肺炎は、おかげさまで完治したもようです。
初期一番具合がわるかった2ヶ月間、家で朝と晩の2回、抗生物質の注射してました。
ブルドッグは首のあたりにたっぷり皮と肉がありますが、そのあたりに。
イタリアは家庭で注射する処方箋がけっこうあるので、
経験者のおっとっとが最初の1週間注射担当でしたが、そのうちわたしの担当になりました。
女の方が実は腹すわってること多いよね(笑)。

アンプル切ったり、注射の準備を始めると、テーブルや階段の下に一応逃げ込むのですが、
近づくと観念してフセを自分でしてしまうけなげな子でした。
家の端まで逃げられたり、逃げようと暴れられたらとても困ったはずですが1度もなかったです。

わたしが朝起きると、以前は喜びのはちゃはちゃダンスをしてくれたのに、
注射担当になってからはクッションに寝そべったまま
「ち、起きちまった」な視線を送る習慣がついてしまい今に至っています。
微妙に残念な1日のはじまりですが、治ってくれたんだからいいです。

体力が戻るのを待ち、1月休み明けに鼻の穴を拡張して、喉の奥の無駄なお肉をとる手術をしました。
心配ではありましたが、現在呼吸音が聞いてわかるほど楽そうになったので、
お医者さんの言うとおりにしてよかったと満足しています。
これで呼吸器系に関しては、できることは全部やったことになります。

それから2カ月たったけれど、実はまだ全快はしていません。
呼吸器(気管)の副作用で荒れた胃が、なかなかもとにもどらないので。
つい10日前にも、あまりにも具合が悪そうなのでまた片道2時間かけて病院に行きました。
すると、担当獣医さんを見て興奮しすぎ、診察に時間がかかるぐらい大喜び。
具合が悪いって、獣医さんに会いたくて仮病ですか?ぐらいな勢いでした。
痛いことする獣医さんは嫌われ者と聞いてましたが、ビンゴは皆のこと大好きなようです。

そんなわけで、わたしは今も地味に、1日の犬のご飯を5回にわけて、
その合間に3回空腹時服用の薬をあげる生活を送っています。
各種の薬は、とろけるスライスチーズにくるんであげてます。

こんな寒い日は、大事をとって散歩はしません。
日本のしつけの本の読みすぎで、家の中でトイレできるようにしつけたのは、
年をとって階段の昇降が苦しくなったときとかいいよねー、というコンセプトで、
外でのみトイレが普通のイタリアでは珍しいことなのですが、
こんなに早く役立つとは。

犬の服というのも、最初は日本のいろんなネットショップを見て興味がわき、
ちょっと着せてみたらかわいいかもという、虐待と言われても仕方がない動機ですが、
寒くなった12月以降、すっかり必需品になりました。
イギリスの犬ブルドッグは寒冷気候に適した犬ということですが、
甘やかしてはと脱がせても、自分で持ってくるようにまでなってしまい…
春温かくなるまでは普通にこんな感じです。

bingondoliere.jpg


さて、最後に、注射初心者だったころの失敗談を懺悔しておきましょうかね。
そういうの苦手な人はここで読むのストップですよー。

1)「オレおさえてるから、まずお前がやってみろ」と実はビビりなおっとっと。
で、わたしもビビりながらやると、手元が狂って、針が、つまんだ皮のこちらから向こうに水平に突き抜けて薬が派手にぴゅっと飛びました。

2)わたしの不手際を見てあせったおっとっとが替わることになり、
勇気をだしてブッスリやったのに、なぜか皮下に刺さっていかず、
2度ほど試して「ちゃんと刺さらないお!」と狼狽して注射針をくるりとわたしに向け、
針はわたしの手のひらに刺さりました。

ビンゴはおとなしくしてくれてたのに、ほんとうにごめん。
  1. 2010/03/10(水) 12:01:05|
  2. 犬の話
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さよならとーご

occhiditogo.jpg

とーごは昨日もご飯をいっぱい食べ
テーブルの上のお花をこっそりかじろうとしたところを発見されて叱られて
いつもどおりゆりの上に乗ってはぁはぁして
ビンゴに追っかけられてにゃーと鳴き

朝の5時近くまで夜更かししたご主人につきあって
なんだかビンゴにかまけてたくさんかわいがってあげられなくてごめんね
でもとーごが一番のわたしの親友だからねとなでなでされのどを鳴らし
骨が細くなったねえ、でもがんばれよとエールを送られ

今朝、おっとっとが猫ズに朝のご飯をあげようと探すと
目を開いたままにっこり笑ってつめたくなってました。

12才と7カ月
あと3年ぐらいは一緒にいられると思ったのになあ。
でも、病気で長く苦しんだりせず、眠るようにだったので、理想的な最期かもしれません。

落ち込んだ時はいつもなぐさめてくれるし
あいさつのときと、だれか家族が険悪なとき、写真を撮るとき
お腹を見せてなごませてくれる、優秀なサイコセラピスト猫でした。
おいでと呼ぶと犬のビンゴより早く到着する、稀に見る忠猫でした。

togosteso.jpg


そう遠くないうちに、と覚悟は少しずつしていましたが
いないとさびしい、多分日を追うごとにもっと。

家に来てくれたみなさんにも、本当にかわいがってもらいました。
どうもありがとうございました。
  1. 2009/12/27(日) 11:57:09|
  2. 猫の話
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ビンゴからメリクリ

うちのおかあちゃんがブログでいつも大げさで、ご心配かけたそうですみません。
僕は元気…とはいえないそうですが、毎日のんびり楽しく暮らしてます。
いつもかわいがってくれる人たちに、小さなプレゼントを配ろうね、と
おかあちゃんが新しいコートを着せてくれました。
これを着ると、みんないつもよりもっとなでてくれたりたくさん写真撮ったりします。
なんでかわからないけど、あったかいコートです。

僕は一応代表でごあいさつだけど、猫のとーごとゆりもよろしくって言ってました。

みなさんも、元気でよいお年とりを!

おかあちゃんよりPS
今年のベネチアのクリスマスは、雪が残ってホワイトクリスマスかなと期待していたら
雨がち、しかも明け方かなりのアクアアルタ(満潮時150cm)というあまり楽しくない空模様。
ちょっとごちそうだけ作って食べて、おとなしく家で年末年始の予定。

babbobingo09.jpg
  1. 2009/12/25(金) 04:02:21|
  2. 綺羅亭日乗
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ベネチアも雪

日本もイタリアも寒いですね。
19日、北イタリア全域雪模様でした。
ベネチアはプラス、水位が中の上ぐらいのアクアアルタでした。

窓の外も

091219a.jpg


家の前の運河も

091219b.jpg


商店街も

091219c.jpg


せっかく来て、最初の稼働日だったはずの移動遊園地も…

091219d.jpg


みんなみんな、まーっしろになりました。
こちらも寒いです。
皆さん風邪とインフルエンザには気をつけましょうね。

年々寒いのが苦手になり、雪のアクアアルタという絶好の写真日和は逃しました。
あんまり後悔もしていないけど、体力のゆるやかな衰えを感じます。
でも、こういう景気よく背のたかい人見ると、作る親子の歓声が聞こえるようで、元気になります。

091219e.jpg

  1. 2009/12/20(日) 00:18:24|
  2. 綺羅亭日乗
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他人の痛み

おひさしぶりです、元気にやってます。
みなさんはいかが?

飼い犬中心に世界が回るようなことには、わたしは絶対ならない、と思っていたのに、
すっかりそうなっております。
現在のわたしの生活のなかで一番印象的なことは、やはり犬をめぐって起きることなので
今日もそんな話になります。

考えてみると、主人もわたしも猫たちも、今まで当然のように健康に恵まれて、
しかも高望みさえしなければすべてが叶うという中吉(ある意味大吉)人生なので、
すっかりそれに慣れ、誰でもすぐ隣り合わせの病気やアンラッキーについて深く考えることはありませんでした。

我が家の初めての命にかかわる重病人が、いちばん小さいビンゴでして。
いろんなウロコが4,5枚目からぼろぼろ落ちたような体験をしました。
人様にお話しするときは「たかが犬」という謙虚さを忘れないようにしたつもりですが、
わたし内では、人生観が大きく変わった自覚がある時期でした。

彼が死ぬかもしれない、と言われていた日々、おっとっともわたしも、一様に皆さんから「どうしたの?」と聞かれるような顔をして歩いていたようです。
漫画で額半分に細かい縦線が入ってうつむく、ガーン!なあの顔だったと思われます。
もちろん、何もこんな仲良くなりたての時期に、こんなに若いのに死ななくても、という家族としての思いはありましたが、反面犬のことなのに失恋のときにすら人様には見せなかったような顔して歩いちゃったなんて、という驚きもありました。

で、皆さんに聞かれるままに、できるだけ簡潔にでもつい涙目で状況を話したわけですが。
そのとき、
「うちの犬が老衰で死んだとき悲しかった」話をたくさんしてくれた人
「やっぱり純血種はいろいろ病気持ちでデリケート、飼うんならやっぱり雑種だよ!」と話してくれた方数名
「あらーそれは大変、心配だねえ、でもうちの犬も関節弱くて(手術でなおる程度)」話をたくさんしてくれた人
「あらー心配ねえ、そうそう動物っていえば、うち最近子猫飼ってね、すっごくかわいいのよー」…な人

やっぱりこれは慰めてくれようとして善意で話してるんだな、
沈黙すると涙がこぼれちゃいそうだから、押しとめるためにとりあえず思いついた話をしてくれてるんだな、
そう理解して心から感謝しています。

でも、そんな話されたら苦笑しつつ、こちらが話を聞いてあげる側に回るしかないのにも気がつきました。
聞いて微笑みながらも、「ちがーう!うちのビンゴが今死にそうなんじゃ!」という心の叫びにも気づきました。
そして、わたしが過去、他人の苦しみの前で、その人の痛みを理解できてないような軽い発言を悪気なくしてなかったか、非常に反省しました。
多分わたしも、過去他のひとに似たようなことをしたことがあります。

わたしがこの件で、一番慰められたコメントは、犬の医療費の話になったとき、
(一般的な意味で安くはなかったけれど、24時間体制で何日も入院したことを考えると驚くほど安い)
友人がふと「いやそりゃあ不意の大きな出費だけどさ、犬の治療してる人の話聞いても、目の前で愛犬苦しんでたらみんな無理してでも払ってる人ばかりだよ。」といった言葉でした。
今ここに書きだしてみても、いったいこの言葉のどこが自分の重荷を下ろしたのかよくわかりません。
彼女も、これは慰めようとして言ったひとことではないでしょう。
だからきっと、慰めてくれる人に、こちらが本当に元気づけられるような言葉を期待しても仕方がないのです。
他人が苦しんでいるとき、手をさしのべようという気持ちは尊くありがたいものだけれど、
その手につかまれるかどうかは、そのときその人次第なのです。
そして誰かが一緒にいて、話をきいてもらえるというのはとても大切なことなのです。

おっとっとも、つい会社でも顔に出てしまい、同僚に話してはげましてもらったようですが、
でもあまり犬の重病の話を長々とできない事情があります。
同僚にひとり、研究者の名前がつくたいへん珍しい難病の娘さんをもつ人がいるからです。

この間も、そのままだと曲がって内臓を圧迫してしまう背骨をまっすぐにするため、
チタン製の支柱を入れるため大手術をしたところ。
術後のあまりの悪さに、娘さんが
「パパ、こんなめんどくさくて痛いなら、背骨まがったままでいいよ」と泣いたそうで、
しかも成長が止まる17,8歳までこれを何度も繰り返さなければならないとかで。
介護のあまりの大変さに、実は夫婦の間にもかなり深刻な危機が訪れているともいいます。

おっとっとはビンゴを安楽死させなきゃいけないかも、というのが一番つらかったのですが、
同僚が「でも犬のことだからねえ」とつぶやいたので、
ああ、犬だから飼い主が決断して楽にしてあげられるけど、人間の子供は生きている限りつらい治療をうけ、両親には大きな負担がかかるんだ、とあらためてはっとしました。
ちなみに、その同僚さんは数年前に老衰とはいえ、最愛の犬を見送ったところなので、こちらの気持ちがわからないわけではありません。

少し前、知り合いさんに「生きて死んでいくのだ」というフレーズを聞いて、心から共感していましたが、
今の感想としては、それは浅い理解だったと思います。
老衰など、不可抗力で穏やかな終わりを迎えるならばそれはよい心境。
でも、「生きて」と「死んで」の間には、ときとして壮絶な闘いがあって、
戦場はあなたの隣人の家かもしれない、と気づいたので。

そんなこんなで、ビンゴとふたりで闘病生活をしていたそんなある日
こちらで秋恒例のお祭りがあって、ビスケットを持って隣の家にいきました。
いつもおじさんが釣ったお魚とかもらってるしと軽い気持ちで。
少しドアの前で待ったあと、おばさんが「あ、ちょっと本読んでいたから」と出てきましたが、
ちょっと様子が変でした。

帰ってきたおっとっとに話すと、あーお祭りビスケットなんて持っていったのか、と渋い顔になりました。
事情をきくと、その前日、とても可愛がっていた彼らの孫娘がたった24歳で、心臓発作を起こしてバスタブで溺死していたことがわかりました。
重い話でごめんなさい。
でも、ニュースで伝えられるような大事件や世紀の悲劇じゃなくても、
不幸はこんなところにもある日突然やってくる、と思い知らされました。
その隣には幸せな人が住んでいて、ときどき無神経なことをしてしまう、とも。
自分に起こった不幸は確かになにひとつないけれど、
深い淵をのぞきこんでいるような気持ちになりました。

今ある幸せを十全に生きるとともに、
他人への言葉と行いに気を配ろう、
とりあえずできることとして、そう、心を戒めているところです。
  1. 2009/12/03(木) 03:48:15|
  2. 綺羅亭日乗
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