水の都の流れ星

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老年ポートレイト

今年のクリスマスパーティの席で、義母にちょっと気になることを言われた。
「A(←わたし)に写真撮ってもらったら、すごく年寄りに写ってたから、
もう写真撮りたくないの!」

相手が喜ぶように撮れなければ、写真館としては敗北かもしれない。
年を重ねることへの配慮をしなければ、人としての思いやりにかけるのかもしれない。
もうドライアイス並のソフトフォーカスで由美か○る風撮影をするべきだったのかもしれない。

若くて美しくても、どんなお年寄りでも、
どんなかわいくない悪たれの子供でも、
そのまままっすぐ撮ってしまうのが自分の悪い癖なのかもしれない。

以前からの日記に既に書いたけれど、もう一度解説すると、
今年に入る頃、義父が白血病の宣告を受けた。
本人は哀しみながらもしっかり事実を受け止め、
やりかけの仕事を少しでも進めようと努力する中、
思ったよりも早くこの7月に去っていってしまった。
2月、まだそれほど衰えてもいないころ、
勇気を出してポートレイトを撮らせてもらい、
義母とのツーショットを撮っていたら、キスシーンまでサービスしてもらった。

自分としては精一杯の実力とそしてベストチャンスが揃った傑作なのだけれど。
そしてそれは、義父から後に残る皆への笑顔のプレゼントだと解釈しているのだけれど。
被写体さんが喜んでいない以上、そして以後撮影は嫌と言うきっかけになった以上、
それは自己満足にすぎないのかもしれない。

わたしの版画の師匠と、その伴侶である製本の師匠を
この間ようやく撮ることができた。
12月はじめにあった、「職人写真展」の被写体になってもらったのだ。
そんな言い訳でもなければ、
わたしがどでかい一眼レフをぶら下げて撮らせてくださーいと言うと、
やっぱりすまなそうな顔をしていやだと言う。
工房に貼ってある自然な笑顔の写真は、しろーとさんがコンパクトカメラでぱちっと撮ったもの。
見るたびに歯ぎしりするほど悔しいのはナイショさんです。
そしてこちらが精一杯撮った写真を見ても、
喜んだりはせずに、悲しそうに「ああ年寄りだわー」と言う。

そんなことが起こる理由は、ちょっとだけわかっている。
義母も、師匠たちも、若い頃とても知的で他人にあこがれられる存在だったのだ。
彼らは自分の容姿にうぬぼれているわけではないけれど、
写真の中の自分が老いた姿を、受け入れがたく思っているのだろう。

…とちょっとしょんぼりだけれど、あきらめたわけではない。
彼らを撮り続けるためならば、
甘えるわ撮影の言い訳をAからZまで用意するわ自分の人間力を向上させる努力するわ、
あらゆる手段を使う予定でいる。

そして、どんな年齢になっても、
自分が撮られるときは、けっして嫌な顔をせず、
写真を見る人が幸せになれるような笑顔をこころがけよう。
どんなしわくちゃでもカモーン!
相手のシャッタースピードに合わせて、入れ歯をがこっ!と落として、
次のコマでずれた歯でにっこり。
いいじゃありませんか。
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  1. 2006/12/26(火) 23:20:14|
  2. 写真の話
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