水の都の流れ星

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カタカナで行こう!

そうでした、花の都パリの話。
...とはいえ、そんなにめぼしい話はないのです。
ブログ用にデジカメ持って行ったけど、使ったのは銀塩フィルムばかりで
まだわたしも結果を見ていないのでお見せできる写真もないしで。
あ、ちなみに普段ブログに載せてる写真は、カシオの小さい2年以上前のモデルで撮ってます。

特になにをしたというわけじゃなし。
それってある意味贅沢ですけどね。
お金はそうかからないという意味では贅沢じゃない。
ベネチア-パリ間には、電車だけじゃなくて飛行機も日に何本もあり。
バーゲンチケットもあるので、それほど気にせず行ける場所なのです。

何をしたのか、という話はまた今度で、
本日はフランス語の話でも。
結論から言うと、わたしは今回買い物とご飯のオーダーをフランス語で通したのです。
外国語を話す能力の話題は、日本では即自慢と受け取られがちだけど
わたしにとっては長年のコンプレックスとの関係で今回かなり印象的だったのです。

誰にでもできることとできないことがある。当たり前のことです。
わたしにはできないことがいっぱいありますが、
外国語はたまたまできることだったのです。
わたしの記憶形態がビデオ再生方式なのと、
高校時代から先生や他の人の物まねが上手いほうだった、
そこに「この言葉を話すこの人たちと話したい!」という強いモチベーションがあれば
外国語はそれほど苦労せずにいけるようになるはずです。

そんな風に外国語を得意分野に数えていたわたしも、
数年前それは違ったかも、と思わざるをえなくなりました。
フランス語を習って挫折したのです。
しかも、物まね上手なはずのわたしが、発音ができないという理由で。

当時の先生は、版画のアーティストグループのひとりで、
もともとは語学の先生、というわたしと同じバックグラウンドの人でした。
同じロマンス語圏で、同じ語源の言葉が多いイタリア人と一緒に学ぶと
日本人はかなり苦労しそうだったので習いたくても我慢していたのですが、
ある日ひょんな話から、こちら在住の日本人とふたりで教えてもらえることに。

版画のりりー師匠も彼女のところにフランス語レッスンに通ったことがあって、
「もー発音については厳しいわよー」とは聞いていたけど、それも望むところでした。
日本で少しでもなまってるとどんなに笑われるかちょっと思い返せば、
アクセントや敬語や言いまわしなどをきちっと話せるほど、真っ当な扱いを受ける、
それは世界共通のことだと思います。

ところが、フランス語って子音も母音もめちゃくちゃ多くて、
わたしには違いがわかりません。友人はもっと苦労していたようです。
噂通り、発音矯正がレッスンの基本なので、テキストはあまり進まず、
あれーこれはまずいのでは、と思い出した矢先、
ちょっとしたきっかけで友人がどっと疲れてしまい、やめてしまいました。
わたしもひとりで行くだけの興味と気力がありませんでした。
わたしは数多い語学に手を出したことはありませんが、
それにしても初めての挫折でした。
年とってヤキ回ったのか。いやそれもあるんでしょうけど(笑)。

今回の旅行で、やっぱりああいう文化や歴史でこってりの街に行くからには、
最新ガイドは必要でしょ、とアマゾンで日本語のパリガイドを探しました。
また地球の迷い方に世話になっちゃうのかなーとたかをくくっていたら、
「パリノルール」能勢千詠子という本を見つけました。

届いて読んでみたところ、今までのガイドブックとは全く違うニューウェーブ。
いかにも、「意地悪」と悪名高いパリジャンにもまれた在住の人が書いたという感じの、
シニックさがただよう文面で、好き嫌いはあるかもしれませんが、
(わたしはそうそう、わかるよーこう言いたくなるよねと共感しますが(笑)
パリ初心者が人のお世話にならずともひとりで目的が果たせるように、
合理的だけど読者への愛のある本だとわかりました。

その中に、他のガイドでもおなじみの「よく使われるフランス語」のページがあるのですが、
「フランス語関係の人にはなにかとご意見はあるでしょうが、
結局旅行で来てる程度なのだから、カタカナ発音でいいのです。
どこにアクセントがあるかと、rとlさえ気をつけたら、カタカナでぜったい通じます」
という意味のことが書いてあったのです。
ほほーぅ、やってみよう、と思ったのですね。

で、あっさり成功してしまいました。
カフェでもレストランでも蚤の市での交渉も、全部(へたっぴな)フランス語。
パリジャンも最近は必要なら英語で話してくれる人も多いのですが、
下手でもフランス語で食いつくとさりげなく、でも確実に評価してくれます。

フランス語の教室に通った甲斐があった点は、読みはとりあえずわかったこと。
フランス語はとにかくスペリングと読みにずれがない、
規則さえ覚えた人なら誰でも読めるってところが英語と違うことです。
イタリア語はもっとそうですけどね。
だからカタカナへの翻訳はあっさりとできてしまいました。

外国語音痴のおっとっとが、
唯一小さいときにたたきこまれてなんとか使える外国語は、実はフランス語。
行く前に、なにか知りたいフレーズがある?と聞いてくれました。
もちろん冗談で、「あー『今晩なにか予定ある?』かなあ」と答えると、
「こいつはほんっとにもう」と笑いながら、教えてくれました。

カタカナで書くと
「ケスクチュフェーススワール」
「ケスクチュ」を早口めに、
アクセントは「フェー」が一番強くて、最後の方も「ワー」が強め。
「ル」はrで、とても弱い、何なら言わなくてもいいぐらいです。
ルつながりなら、「ボンジュール」だって旅行者なら「ぼんじゅー」でいいぐらい。
なのでご一緒に、はい、けすくちゅふぇーすすわー!

完璧な発音だ!でもこんなこと完璧に言えても!と二人で大笑いになりました。
使える機会も度胸もなかったのは残念なり。
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  1. 2007/06/07(木) 19:52:05|
  2. コトバの話
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