水の都の流れ星

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くちぶえ

浸水どっぷりこのベネチアは、ちゃんと復旧しつつあります。
一階に置いてあったお店や個人の冷蔵庫をはじめとして電気機器類は一気にやられました。
たとえば、釣りを楽しむ知人の巨大な年代物フリーザーは、
営々と蓄積された戦果(古い魚だめじゃん(汗)とともに、すべて廃棄。
前ログで、わたしが漂う不幸オーラのため近寄って撮れなかった靴屋さんは、
やはり次の日大量の廃棄子供靴が店前に山と積まれていました。
市民も疲れたけれど、市のごみ処理関係者は今でもひどい目にあってるはず。

でも誰もこんなことじゃ死なないし。
歯痛みたいなもんですね。
次の日休んだ店や飲食店は多いけど、3日後にはほぼ勢ぞろい。

浸水前日に、とりあえず一階のテーブルの下に押し込んで見えないことにした、
さりげないものがだめになって、うー、と後悔してる人は多いと思いますが、
額屋のフランチェスコの言うとおり、
「捨てようか迷ってふんぎりがつかなかったものがこれですっきり捨てられる」
というふうに頭を切り替えられたら、それで解決することもあるし。
版画ギャラリーに蓄積されていた引き出し下段の傑作駄作も、捨てる羽目に。
ま、すっきりしていいよね(←ちょっとヤケ)。

前ログに掲載の、記録的アクアアルタ記念ポートレイトも配りおわり大変喜ばれました(苦笑)。

そんなことはなかったことにして、わたしは3階にある家で今日もぬくぬくと暮らしています。
静かな生活のなかでも、びっくりするようなことはあるもんです。
あくまで井戸の中の蛙がびっくりしてるわけですが。

長年「文●春秋」という雑誌を講読しています。
おやじっぷり右傾っぷりが目立つ雑誌ではありますが、
最も幅広い話題を網羅して、偏りも脳内修正しやすい範囲ということで愛読しています。

巻頭エッセイには、今日本で急上昇中の人も文を寄せていて興味深いのですが、
なかにくちぶえ奏者分山貴美子さんがエッセイを寄せていらっしゃいました。
今年の帰国のときテレビでたまたま見て印象深かったので、読んでみると、
口笛が吹けない人へのアドバイスがおしまいの方に書いてありました。

わたしは自慢じゃないけどずっとこの年まで口笛が吹けませんでした。
でもそのアドバイスどおりやってみると…。
ありゃ吹けた。
まだひょろひょろ音ではあるけれど、音程は歌うよりむしろしっかりしてます。

あいかわらずつまんない話ですみません。
でも、いくつになっても「初めて」はあるんだなあと驚いた次第です。
ここ数日は、いろいろ吹いてみておっとっとにどの曲と伝わるかテスト中です。
どうもモーツァルトよりベートーベンの曲に向いてるらしいです。

恩人分山貴美子さんのサイトはこちら
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  1. 2008/12/07(日) 13:59:20|
  2. 綺羅亭日乗
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ベネチア人惨敗

081201-d.jpg


さて、昨日の話の続きですが。
思った以上の災難となりました。
街が数時間水浸しになったところで、誰も死なないけれど、
今回ばかりは頭を抱えた市民が多いと思います。
以下ベネチア人惨敗の模様をお伝えします。

ニュースによると、昨日の水位はピーク時午前10時45分で海抜156cm。
観測史上(18世紀以来)4位、20年ぶりの高さでした。
20年というと、わたしにとっては初めて見た高さということになります。

でも、皆の敗因は水位の高さだけじゃないはず。
ここ2年ほど、目立った高さ以上上がらなかったので、全員すっかり油断していたことと、
あと、水が上がってくるペースが予報以上に速かったことがあると思います。

昨日の朝、サイレンが鳴った時の市発表最高水位予想時間が、12時半。
2時間ほど早く水が来たことになります。
ピークのときの撮影を狙って待ちながら、のたのたと昨日のログをアップしていた頃が一番だったということです。
わたくし相変わらずのどんくささでございます。

どこから説明したらいいのか迷いますが、
たとえば自分でスーパーを経営してると想像してみてください。
浸水はよくあること、とはわかっていて、冷蔵食品、冷凍食品、飲み物を冷やして陳列するケースにはゲタをはかせてあり、コンセントの位置も上めにとってあります。

でもその予想位置を超えて、水が入ってきたら…。
前の日に、異常に水位が上がる予報は出ておらず、通常通りの出勤準備をしていたとしたら。
いや、交通ストがあることがわかっていたので、早めに出る準備はしていたけれど、家賃が高い市内に家が持てず、郊外から出勤だとしたら。
郊外の町ではアクアアルタ警報は鳴らないので、普通の靴で出てきていたら。
昨日の夕方到着した商品の段ボールを、倉庫の床にたくさん並べてあったっけ、と思いだしたら。
もともとスペースが少ないベネチアのこと、棚の下の段にも商品ぎっちり、とか。
どうです?なかなかぞっとしませんか?そりゃ死にゃしませんけどね。

ということで、ピークから2時間後の近所に出てみました。

水の高さは地盤によってまちまちですが、その時刻にはうちの玄関はスネの中頃といったところ。
ピークにはヒザ位置を超えたようです。
うちの1階には最近外国人が入居のミニアパートメントがあって、
ピアノを弾く音が聞こえてきたので、
水上がっても大丈夫なのかななんて冗談のつもりで言ってましたが、
やっぱり中に浸水し、ピアノも少しだけ濡れてしまったようです。
ちなみに、水は海からやってくるので、塩水です。

普通丈のひざ下長靴では歩くと水が入ってくるけれど、普通の靴で出るわけにもいかないというなかなか切ない高さです。
もちろん、若干高くなっていて水をかぶっていない地域もあります。
でも、乾いたところを選んで遠回りしながら目的地に向かっても、濡れずに到着するのはまず不可能。
小道を歩いては水にぶつかり、曲がったり引き返したりのこの不毛な状態を、
わたしはこっそり「あみだくじ歩き」と呼んでいます。

まずは商店街のお友達、
いつも写真や版画の額装をお願いしてるフランチェスコくんの工房にお見舞いに行きました。
てかカメラ向けると笑ってるし(笑)。
水が引くまでできることないのに、なにやってるの?と聞くと、
お客様から預かったものを高い所に上げた後、作業台のうしろに落ちたものを手にもった棒でとってたそうで。

011201-a.jpg

どこまで水が来たか、見せようか、とドアのうしろを撮らせてくれました。
わたしがつけた、赤い矢印のところを見てください。
白い壁のしっくいの色が一段暗くなってるところ。そこまで水が入ったそうです。

081201-b.jpg

そのお向かいには、この商店街唯一の靴屋さんがあります。
もちろん、長靴を売るため開店中ではあるけれど、彼ら自身もかなりお困りのようでした。
緑のシャッター下部の色が暗くなってるところも、もしかしてここまで水がきたってことなのかも。

081201-f.jpg

水位が高い時の典型的なベネチア人ファッション(苦笑)。
手に持っているビニール袋は換えの靴と見た。
ワンさんは、だっこしてもらえてうれしそうだったけど。

081201-e.jpg

アクアアルタ対策完璧の、お店を一軒ご紹介。
こんな中でもバリバリ開店のパン屋さんです。
ただし、飲み物販売用の冷蔵ケースはやられてしまった模様。
店の入り口に、かなり高さのあるバリア板を張ってます。
それでも入ってはくるけれど、これでかなり楽になるのは確か。

081201-g.jpg

入口直近に、排水ポンプの入った排水穴をつくり、
店内部全体がこの穴にむかってゆるやかにスロープになっています。
こんななるまでこの絶妙なシステム、来ても気づかなかったわ。

081201-h.jpg

で、道路に向かって排水、と。

もちろん、店の構造上、これができにくいところが多いのも確か。
だって16世紀17世紀の建物なんてざらだし。
あと、下水道が逆流するという現象もあります。
それを知ってるお店は、トイレの水回りに逆流防止の工夫をしているけれど、
オーナーが外国人で知らずに改装したレストランのにほひがすごいことになってました。

081201-i.jpg

今年のヒット商品をご紹介。
なにやらぶら下がってる緑の物体にご注目。
靴を履いたまま着られるようになってる、ビニール製のズボンです。
これ見つけて何に使うかひらめいた観光客さんは、かなりラッキーかも。
下手な長靴よりもいいかもしれない…途中で破けなけりゃだけど。
それにしても売ってるお店自体、どうにかしてあげたい。

081201-j.jpg

でも、高い所に上げられるだけのものを急いで上げてからは、
水が引くまでやることは事実上ないです。
それでもあれも濡れた、これもだめになったと右往左往するのが人情だけれど、
わたしは個人的に彼みたいな人好きですね。
さ、やることやったしウマいワインとパニーニで昼飯しとくか。
近くのレストランのオーナー、ルチオおじさんです。

081201-k.jpg

  1. 2008/12/02(火) 14:25:42|
  2. 地元ネタ
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水位が(汗)

冬の期間、ベネチアには「アクアアルタ」がやってきます。
日本語訳は「高潮」だけど、別にざっぱーんと波が襲ってくるわけではありません。
満潮に向けて、水位がどんどん上がって浸水する現象です。
アフリカからの生あったかい暴風、シロッコが吹いていると起きやすく、拍車がかかります。
満潮ピークを過ぎると、当然水位が下がるので、半日以上続くことはまずありません。

大災害というわけではなく、ある意味慣れているわたしたちですが、
ここ1年以上めだった高さにならず、すっかり油断してましたわ…
昨日からやたらと雨が降って天気悪いわあと思っていたら…

早朝不思議な音の、新しいタイプのサイレンが鳴って、
今現在、どんどこ水位が上がってきています。
朝8時に窓から家の前を見ると、すでに出されたゴミ袋がプカプカ浮いてました。
てか、こんな日に出すな(苦笑)。

予報ではピークはあと2時間ほどで海抜160cm
120cmを超えると(たまにあること)うちの玄関やら版画ギャラリーに水が入ってきます。
わたしが以前写真で報告したことがある、かなりひどかった時は、確か145cmでした。

しかも今日はたまたま、市交通局のストがある日だったのです。
タイミング悪すぎ。

1階エントランスの脇の物置の中の、濡れて困るものは引き上げ済みで、
住んでるのは3階だし、風邪治ってないし、
このまま家にひきこもっていたらわたし的にはなかったことに(苦笑)。
だから個人的にはまったく大丈夫なんだけど。

おっとっとは、本当にたまたまだけど、
本日ベネチア大学のある講座にゲストとして呼ばれてお話の予定。
講師さんなのに腿までの魚屋長靴で出撃。
でもさっき、誰も来られないから休講よ、という電話あり。
当たり前ですね(笑)。
そのまま、うちの船がつないである場所に向かったようです。
水位とつなぎ方がマッチしてないと、船が「首つり」状態になり、
傾いて水が入り最悪沈んでしまうから。
こりゃストもあるし今日は仕事行けないのでは。

市内の一階にあるカフェやらお店は一応対策済みのはずだけど、
過去の145cmであれだけ大変だったんだから、それより15cmも高いと、
対策しきれないところもあるんじゃないかな。
それだけが、他人ごととはいえとても心配です。

観光客の皆さんは高いお金払って来たのにお気の毒だけどまあ得難い経験だと思って(苦笑)。
今日ばかりは、脛までの普通丈長靴じゃ太刀打ちできませんことよ。
  1. 2008/12/01(月) 10:50:06|
  2. 綺羅亭日乗
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